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株式会社ソラストでは、契約書をExcelで作成し、プリントアウトして各支社で保管するという、アナログな方法を取っていました。そのため、どの医療機関に何人のスタッフを派遣しているか、また契約期間がいつまでなのかを確認する際には、書類を一つひとつ手作業で調べなければなりませんでした。
派遣人数が少ない間は問題ありませんでしたが、事業の拡大とともに全国での派遣契約数が増え、従来のやり方では限界がきていたのです。
このような背景から、契約情報を一元的に管理できる基幹システムを導入することになりました。システム導入によって、契約内容の検索が迅速に行えるようになり、契約更新のたびに書類を探す手間が省かれました。
また、これまで月末に担当者が手作業で行っていたタイムシートの確認や給与データの作成作業も、大きく改善されました。具体的には、派遣管理システムのPORTERSで契約単価を、DIGIsheetでスタッフの稼働時間をそれぞれ管理し、両者を連携させて給与データを自動的に生成・確認できるようになったのです。その結果、2名体制で2日間かかっていた作業時間が、ほぼゼロにまで削減されました。
参照元:PORTERS|株式会社ソラストの導入事例(https://hrbc.porters.jp/case/detail/id=676)
システムを選ぶ際に、コストと機能のバランスは重要なポイントといえます。
コストの高い高機能なシステムが、どの会社にとっても最適とは必ずしもいえません。必要以上に多機能なシステムを選んでしまうと、実際には使いこなせず、コストだけがかさむ場合もあります。そのため、自社の業務内容や運用体制に適した機能を備えたシステムを見極めることが大切です。
医療事務がシステムを導入する場合、医療機関ごとに異なる勤務条件の管理や、タイムカードの打刻・集計、給与計算との連携など、特有の業務に対応しているかどうかをチェックする必要があります。また、派遣スタッフや医療機関とのやり取りが多い場合には、クラウド型でリアルタイムの情報共有が可能かどうかもチェックポイントとなるでしょう。
こうした必要な機能が揃っていながらも、初期費用や月額料金が適切な水準に抑えられているかを比較検討するとよいでしょう。
UI/UXが優れているシステムは、見た目が整理されていて、誰でも迷わずに操作がしやすい設計になっています。
複数の医療機関や派遣スタッフの情報を日々管理する業務において、複雑な操作や分かりづらい画面構成は大きなストレスやミスの原因になります。派遣先情報の登録、シフトの入力、勤怠の確認、請求や支払いの進捗状況など、日々の処理がスムーズに行えるかどうかは、UI/UXの良し悪しによっても大きく左右されるといえます。
モバイル対応もチェックするべき要素です。現場での急な対応や外出先からの確認、派遣スタッフからの問い合わせへの即時対応など、時間や場所にとらわれずに情報を確認・入力できるかどうかもチェックしておきましょう。業務の柔軟性を高めるうえで。スマートフォンやタブレットでも使いやすい画面構成になっているか、通信環境が不安定な場所でも安定して動作するかといった点も確認すべきポイントといえます。
導入支援において注目すべきは、自社の業務フローや既存の運用体制をしっかりと理解したうえで、初期設定や操作トレーニングを行ってくれるかどうかです。たとえば、顧客ごとの契約条件の登録、スタッフの配置管理、勤怠の集計方法など、派遣業務には会社ごとの運用ルールがあります。こうした実情に即した形でシステム設定や導入時のレクチャーが行われれば、導入後の現場での混乱を最小限に抑えられるでしょう。
また、導入後のサポート体制も重要です。日々の業務で突発的に発生する不明点やトラブルに対して、迅速・的確に対応してくれるサポート窓口が存在するかどうかもチェックしておきましょう。電話やチャット・メールなど複数の問い合わせ手段が用意されているか、対応時間が業務時間に合っているか、継続的にフォローしてくれるかといった点を確認しておきましょう。
そのほか、法改正や制度変更への対応支援、バージョンアップ時のフォローなど、長期的な運用を見据えた支援体制が整っているかも検討のポイントとなります。
カスタマイズ性については、特有の業務フローや管理項目に応じて、システムの画面や入力項目・帳票の出力形式などを柔軟に変更できるかを確認しましょう。医療事務の派遣現場では、勤務日数や時間数・スキル要件・資格情報など、細かな条件を正確に把握する必要があります。画一的な仕様のままでは対応できない業務もあるため、自社の運用にフィットするようにカスタマイズが可能かどうかもチェックしておきましょう。
「スタッフ管理」「顧客管理」「契約管理」「勤怠管理」「給与・請求管理」が一括で対応でき、尚且つe-Govとの連携がなされているシステムを厳選。単純なシステム比較だけでは見極めきれない使いやすさについて、データの取り込みや連携、サポート体制など、さらに踏み込んだ項目を比較してみました。(2021年1月調査時点の情報です)
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The Staff-V
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| 特長 | 基本的な機能だけではなく、データのインポート・エクスポート、マイナンバー管理機能など、人材派遣ビジネスに必要な機能を標準装備している。 | 人材紹介や業務請負委託などのビジネスの業務管理にも対応したシステム。ユーザーの要望に合わせて有償でカスタマイズも可能。 | システムを導入したユーザーが無料で利用できるヘルプデスクを設置。導入事例に基づいた最適な項目設定を案内する。 | オプションでWeb上で勤怠管理を完結させる機能や、スタッフのマイナンバーを登録・帳票出力する機能、マイページ機能などの便利機能を拡充できる。 |