労働者派遣事業報告書の作成の流れ

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派遣業を行っている事業者は必ず「労働者派遣事業報告書」を作成し、提出しなければなりません。このページでは労働者派遣事業報告書の目的や罰則、提出方法などを解説するので、派遣事業者はチェックしてください。

労働者派遣事業報告書について

労働派遣事業報告書は年に2回「年度報告」「状況報告」として労働者派遣事業報告書を提出しなければなりませんでした。派遣法改正によって2つの報告がひとつにまとまり、年に1回6月30日にまでに提出することに変更されています。

この労働者派遣事業報告書では事業の業績報告・派遣スタッフの契約状況・直接雇用の見込み・安全/衛生面やキャリアアップ指導状況など細かく報告しなければなりません。労働者派遣事業報告書の提出は義務のため、提出期限が遅れる、虚偽報告するなどをすれば罰則が科せられます。

労働者派遣事業報告書の目的は?

労働者派遣事業報告書は、派遣社員の待遇改善が一番の目的です。派遣は柔軟な働き方ができるといったメリットがありますが、雇用状態は不安定になるといったデメリットもあります。つまり派遣先企業側の状況次第で、派遣契約期間が一方的に終わる可能性があるなど派遣労働者が弱い立場になってしまうでしょう。

だからこそ派遣社員の権利を守ることが重要になってきます。毎年派遣社員の状況などを報告させることによって、派遣社員の労働環境を守ることができるでしょう。

労働者派遣事業報告書の罰則について

労働者派遣事業報告書の提出が義務なので、もし期限までに提出しなければ指導・許可の取り消し、最悪の場合は業務停止となる恐れもあります。そのため期日までに必ず提出するように努めてください。

  • 30万円以下の罰金
    …事業報告に労使協定を添付しなかった場合
  • 勧告・公表(派遣先)
    …派遣元へ情報を提供しない場合、虚偽報告した場合
  • 許可取り消し・業務停止・改善命令(派遣元)
    …派遣先からの情報を保存しなかった場合
  • 許可の取り消し・業務停止・改善命令
    …不合理な待遇禁止などに違反した場合や待遇などの説明をしなかった場合、紛争解決のため公的機関などを利用した派遣労働者を不利益に取り扱った場合

提出期限・提出する書類は?

  • 労働者派遣事業報告書(様式第11号):毎年6月30日までに提出
  • 労働者派遣事業収支決算書(様式第12号):毎事業年度経過後3ヶ月以内
  • 関係派遣先派遣割合報告書(様式第12号-2):毎事業年度経過後3ヶ月以内

上記の書類を提出しなければなりません。事業所ごとに作成する必要があり、それぞれの書類ごとに提出期限が定められています。

労働者派遣事業報告書作成で必要な資料

労働者派遣事業報告書を作成するうえで、欠かせない資料があります。どのような資料が必要なのか、具体的に見ていきましょう。

  • 労働者派遣事業収支決算書
    労働者派遣事業における売り上げ高報告欄を記入するために必要です。
  • 労働者派遣事業個別契約書
    派遣労働者の人数・有期/無期雇用の人数・雇用期間・職種などの報告が必要となります。個々の契約書を準備し、しっかりと契約内容を確認しましょう。
  • 雇入れ時又は配置転換時の安全衛生教育実施記録
    安全衛生教育は派遣事業の義務となっています。そのため誰が・いつ・内容の記録を報告しなければなりません。
  • 派遣元管理台帳(キャリアアップ教育、雇用安定措置)
    キャリアアップ教育などを誰にどのように行ったかの報告も必要となります。
  • その他の教育訓練実施記録
    安全衛生・キャリアアップ以外の教育を行っているのであれば、労働者派遣事業報告書に記載してください。マイナンバー研修・一般教養研修などが該当します。
  • 総勘定元帳(派遣先事業主取引額確認)
    取引額上位5社の情報を記入しなければなりません。
  • 派遣料金請求書
    業種ごとに派遣料金が把握しやすいよう、請求書を整理しておきます。
  • 雇用保険・社会保険通知書等
    加入状況を記載するため、個々の社会保険通知書などの書類を準備しておきましょう。

労働者派遣事業報告書作成に関するチェックポイント

労働者派遣事業報告書を作成するためには、いくつかのポイントを押さえなければなりません。ミスのないよう提出するためにも、しっかりと把握しておきましょう。

禁止業務への派遣や日雇派遣の原則禁止

30日以内で雇用保険の対象とならない働き方を「日雇い派遣」と呼び、2012年派遣法改正によって原則禁止となっています。もちろん例外はありますが、原則禁止の派遣事業を行っていないかどうかをきちんと確認が必要です。

グループ企業への派遣割合

グループ内の企業への派遣の割合が8割以内に留める必要があります。つまり特定の企業だけに派遣をしてはいけないということです。8割を超えてしまうとマネーロンダリング・派遣先の安価な労働力確保などを疑われる可能性が高まるので注意しましょう。

抵触日

派遣期間の制限が切れた翌日のことを「抵触日」と言います。派遣期間は3年が限度になっているため、個々の抵触日の管理は重要です。

適切な情報提供

事業所ごとの派遣労働者人数・派遣先の数・マージン率などの情報は、派遣社員に情報提供しなければなりません。インターネットなどで公開するなど適切な方法で情報を提供する必要があります。

雇用の安定措置

  • 派遣先へ直接雇用の依頼を行う
  • 新たな派遣先を提供する
  • 派遣元での無期雇用(派遣元で正社員雇用)を行う
  • 安定した雇用継続を図るための措置(教育訓練、紹介予定派遣等)を行う

上記の4つの方法があります。希望する措置の旨を丁寧にヒアリングし、その内容を労働者派遣事業報告書に記載しなければなりません。

キャリアアップ教育の実施

キャリアアップ教育の訓練を適切に受けられる環境を整えなければなりません。どのような教育を提供したかを細かく記すことが大切です。

労働条件・就業条件・派遣料金の説明が適切かどうか

労働契約を行ううえで労働条件・就業条件・派遣料金を明確に説明しなければなりません。

社会・労働保険の加入手続き

労働契約を締結するにあたって、社会保険・労働保険の手続きを行わなければなりません。派遣社員として登録する場合、社会保険に加入できるかどうかは確認が必要です。

派遣管理システムは活用できる?

労働者派遣事業報告書を作成するためには、必要となる資料も収集しなければなりません。チェックするポイントも多いので、非常に労力がかかってしまいます。ミスも許されないので、一元管理できるシステムを活用するのも一つの方法です。一元管理できるシステムを活用すれば、人為的ミスも発生しにくく、業務負担軽減にもつながるでしょう。

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